導入
ここまでの記事を読んで、「給食業界への転職、悪くないかもしれない」と思い始めた方もいるかもしれません。でも、いざ転職活動となると、次に気になるのは「面接で何を聞かれるのか」という点だと思います。
私自身、フレンチの厨房から給食業界への転職を決めたとき、正直かなり緊張しました。「未経験の施設運営はどう見られるんだろう」「給料が下がることについて、突っ込まれたらどう答えよう」——そんな不安を抱えながら面接に臨んだのを覚えています。
今回は、私が実際の転職活動で聞かれた質問と、当時どう答えたかを、できるだけ具体的にお話しします。
質問1:「なぜ飲食から給食業界に興味を持ったのですか?」
これは、ほぼ確実に聞かれる質問です。面接官が知りたいのは、「勢いで来たのか、ちゃんと理解した上で来ているのか」という点だと感じました。
私は、個人店でのパワハラや不安定な労働環境の経験を正直に伝えた上で、「調理の技術を活かしながら、安定した環境で長く働き続けたいと考えた」という軸で答えました。
さらに、お世話になった料理長から言われた言葉も、志望動機の後押しになりました。「30歳から料理を始めた自分では、正直ホテルや街場の飲食店の第一線でついていくのは難しい。それでも料理は好きだから」と、自分の技術を活かせる場所として、高価格帯の老人ホームが手がける給食業界を選んだ——そうお伝えしました。
ポイント:ネガティブな理由(辛かったこと)を隠す必要はありません。ただ、それだけで終わらせず、「だからこそ、この業界のこういう部分に魅力を感じた」という前向きな結びにするのが大切だと思います。
質問2:「発注や予算管理など、数字を扱う業務に抵抗はありませんか?」
給食業界の運営では、食材発注のコスト管理や、施設ごとの予算に合わせた献立づくりなど、日々「数字」と向き合う場面が多くあります。この質問も、面接でよく聞かれました。
私はフレンチの料理長をしていたわけではありませんが、前職の信用金庫での営業経験や、コーヒー業界で原価や売上に触れる機会があったことを正直に伝えました。数字を扱うこと自体への抵抗はあまりなかったので、その経験をそのまま答えにしました。
もし数字を扱う経験が少なくても、「レジ締め」「在庫管理」「発注の一部を任されていた」など、飲食店での経験を棚卸しすれば、伝えられる材料は意外と見つかるはずです。
ポイント:「経験がありません」で終わらせず、「近い経験」を探して言語化しておくと、面接での説得力が変わります。
質問3:「給料が下がる可能性がありますが、大丈夫ですか?」
これは、私が一番答えにくかった質問です。正直に言うと、当時は「大丈夫です」と即答できるほどの余裕はありませんでした。
そこで私は、「収入面だけでなく、残業時間や休日の安定も含めてトータルで判断しています」という形で答えました。給料だけを見れば不安はあっても、生活全体で見たときのメリットを自分の言葉で説明できるように準備しておいたのが良かったと思います。
ポイント:この質問に「はい、大丈夫です」とだけ答えると、逆に「本当に理解しているのか」と不安に思われることもあります。給料以外にどんな価値を求めているかを、自分の中で整理しておくことが大切です。
転職エージェントという選択肢
正直に言うと、当時の私は転職エージェントを利用せず、一人でこれらの質問への準備をしていました。今振り返ると、特に給料の話は自分から面接官に切り出しにくく、「聞きたいけれど、聞きづらい」という状態のまま面接に臨んでいたのを覚えています。
条件面の確認や交渉を代わりに担ってくれるのがエージェントの役割の一つなので、こうしたサポートがあれば、もう少し気持ちに余裕を持って準備できたかもしれません。
結び
給料や労働環境のリアルは記事②で、施設マネジメントのやりがいは記事③でお伝えしてきました。この記事では、実際に面接で聞かれた質問とその答え方についてお話ししました。
これまでの記事で紹介してきた内容をまとめたロードマップは記事⑤にまとめていますので、あわせて読んでみてください。

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